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散り行く桜の下で

桜の木の下での続き。桜の散り方を書きまくってたら訳が分からなくなった。



桜も咲いて満開の盛りを過ぎた今日、役目を終えた桜が雪のように散る中、俺たちSOS団の面々はもう何回目か数えるのも分からないくらいの花見をしにきている。
「今日もお花見よっ!」と元気いっぱいのハルヒに言われちゃ誰も反論できないし、せっかくのこの時期にわざわざ他の事をする必要もないわけで必然とハルヒの言ったことが実行されることになるわけだ。
初回は食べ物飲み物持込で宴会のように盛大に開催したのだが、さすがに高校生という身分の自分たちに毎回そんなに派手にやれる資金もあるわけではなく、花見といってもみんなで色んな所の桜を散歩見物するというライトなものになっている。

そんななか今日は学校から程近い土手に連なる桜並木に来ている。
ここも何回来たことだろうか。
いつまでも尽きることがない散り行く桜の中をぶらぶらとしているとベンチに座りうつらうつらしているハルヒを見つけた。
お花見に行くわよ!なんてキラキラ目を輝かせて高らかに宣言していた元気はどこへ行ったのやら。
連日の不思議探索ツアーで疲れが溜まってるとみた。疲れるなら休みにすりゃいいものをこいつは「今休みにしたら桜が散っちゃうじゃないの!」なんて言って開催してるんだな。ま、ハルヒが疲れてるなら俺なんか10倍くらいお疲れなわけで。
少し休ませてもらうぞ。とハルヒの横に腰を下ろした。

そういえばこの間、満開のときにもこの並木道に来たっけな。
そのときはハルヒに不意を打たれ不覚にも心臓が暴走しちまったなあ、なんて思いながら俺は隣で船をこいでいるハルヒを見る。

こっくりこっくり。

随分気持ちが良さそうだがこのままだと見ているこちらの首が痛くなりそうだ。
「ハルヒ」
俺は軽くハルヒの肩を揺さぶって起こす。
「ほれ、寝るんだったら寄りかかれ。そのままじゃ首が痛くなるぞ」
「ふにゃ、…キョン?」
寝ぼけまなこのハルヒは意外と素直に「ごにょごにょごにょ」と何か言ってそのまま寄りかかってきた。
そして頭を置く所を確保した安堵からかハルヒはあっという間に眠りの世界へ旅立って行ってしまったようだ。


右肩にかかる重さを感じながら俺は降りしきる桜を眺める。

ああ、きれいだ。

この間は桜に酔ったことにした感情。認めたくはないが俺はハルヒが好きなんだと思う。
……思う、いや違うな。好きだ、かな。
さてと、認めちまったら次はどうすればいいかな。ハルヒに好きだ。と打ち明けるのか?

と不意に俺の右足に何かが当たった。それはハルヒの左手。まるで手をつなごうとでも言っているように見えるのは俺がこの気持ちを認めてしまったせいなのか。
俺より一回りほど小さな手のひら。自然と俺はハルヒの手に自分の手を重ねた。

止むことを知らず舞い続ける桜を眺めているうちに次第とまぶたが重くなってきた。
そうだ、俺はハルヒの10倍くらいお疲れなんだったよな。
隣で団長様もお休みだし少しくらい居眠りしても責められまい。

少しだけ……と思った瞬間、俺は意識を手放した。


「おや、これはこれは」
ベンチで仲良く寄り添いながらお昼寝中のお二人を邪魔するのは忍びなく。
一緒に二人を探しにきた朝比奈さんと長門さんに僕は向こうでお茶でもしましょうかと提案しその場を離れました。

「ふぁ~、涼宮さんとキョンくん、恋人同士みたいでしたね」
まったくもってそのとおり。早く彼には自覚していただきたいところですね。
……いえ、もう自覚しているのかもしれません。
先ほど見たお二人は仲良く肩を寄せ合い、手をつないでいましたからね。

「……風が吹く」
そう長門さんが呟いた途端、一瞬だけ勢いのある風が吹き、それまではらはらと静かに落ちていた桜が一斉に舞い散った。
「……きれい」
「わぁー、すごくきれいです」

さて、しばらくこの美しい桜吹雪を堪能した後、あの二人が目覚める頃に迎えに行きましょうか。

1話→桜の木の下で
3話→覚悟しなさい

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