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背中

夜中にふと目が覚めると目の前にはキョンの背中。
高校時代からずーっと見ていたけど今のこの背中はあたししか知らない。
昔のようにつんつんと悪戯してみても眠りに落ちているキョンには届いてないみたい。

なんだか急に寂しくなって思わず後ろから抱きついた。

「ん……?ハルヒ?どした?」
眠りの精から開放されたキョンが寝返りを打ってこっちを向く。
完全に覚醒していない、あたししか知らない掠れた声。

あたしは何も言わないでキョンの胸に擦り寄った。
「ハルヒ?」
「……ん、なんでもない」
何も言わないあたしから何かを感じ取ったのかキョンは大きな手で優しく頭を撫でてくれた。
しばらく頭にかかる優しい感覚を味わってると、さっき感じた寂しさが解けるようになくなっていくのが分かる。

「ねえ、キョン」
あたしはあたししか知らないキョンの胸に顔を埋めてひとつお願いをした。
「ギュッとして」

キョンはちょっと笑って何も言わずにあたしを抱きしめる。
あたししか知らない力強いキョンの腕。すごく安心する。

ああ、そっか。急に寂しくなったのは背中を向けられていたから。

「キョン」
「なんだ?」
あたしはもうひとつキョンにお願いをする。
「背中、向けないで」

「……ああ、わかったよ」
少しキョンが笑ったような気がして、そしてあたしを抱きしめる腕に力を入れた。

これでもう大丈夫。寂しくない。

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