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それ反則だから

「おっまたせー!」
 あたしは今日も元気よく部室のドアを勢いよく開ける。
 いつものSOS団、みくるちゃんはあたしの姿を見つけるといそいそとお茶の準備に取り掛かり、有希は相変わらず窓に近い席で読書中。
 古泉くんはキョンと一緒にオセロ対戦中。パッと見たら黒が優勢、ということはきっとキョンが黒ね。

 何気なく部室の中を眺めたあたしの視線が一点を注視する。

 制服のブレザーを脱いで、第二ボタンまで開けたシャツの襟元から覗く鎖骨に腕まくりをした姿。
 気がついたらあたしの目はキョンに釘付けになっていた。

 ちょ、ちょっと……。これってもしかして。
 あたしはハッと我にかえり、何事も無かったように自分の席である団長席へ向かう。

 パソコンの電源を入れて席に座り、モニターに映る起動画面を眺めるつもりが自然に目線がキョンへと向かってしまう。
 見られていると気がついていないキョンは古泉くんと対戦しているオセロに熱中になっている。

 ああ、もうやめて。
 あたしは自分の意思とは関係なく勝手に動く視線を制御できないと諦めて机に突っ伏した。

 鎖骨に腕まくり。ただそれだけでなんでこんなにときめいてるのよ、あたし。

 突っ伏して悶々としているあたしに追い討ちをかけるように、心配してくれてるのかキョンが声をかけてきた。
「ハルヒ、どうした?腹でも痛いのか?」
「ち、違うわよ!」
 反射的に顔を上げてしまったのが良くなかった。
 目の前にはあたしの視線を釘付けにしてしまうキョンの姿。見ていられなくて思わず視線を思いっきりずらしたらその先に見えたのは含む笑顔の古泉くん。
 あー、これは気がついてるわね。

「なんだよ、人がせっかく心配してんのに」
 思い切り視線をそらしたのが気に入らなかったのか、キョンはぶつぶつ文句を言いながら自分の席に戻り、中断していたオセロの続きをはじめた。

 早く有希が本を閉じないかしら。
 まだまだ部活は始まったばかり、キョンじゃないけど「やれやれ」だわ。

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