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お祭り

お祭りの人混みの中、最初は二人並んで歩いていたのにいつの間にかあたしの目の前にあるキョンの背中。
もう、お祭りだからしょうがないけどなんだってこんなに人が多いのかしら。
あたしは目の前にある背中について行くので精一杯。

キョンの背中と後ろを歩くあたしの間にどんどん距離が出来て、その距離の中に容赦なく人が入ってくる。

一人、二人、三人、四人……

ああ、もう! キョン! 待って、置いてかないで!
人混みの中で叫ぶわけにもいかず、あたしは喉まで出た言葉をぐっと飲み込んだ。

その時、目線で追いかけていた見慣れた頭がふいに立ち止まり、そのまま後ろに振り返る。
目と目が合ったとき、あたしの声にならない「待って」が聞こえたのかキョンの表情がふと緩む。

立ち止まるキョンの元に辿り着いたとき、当たり前のように「おいで」とキョンはあたしに手を差し出してきた。

「これではぐれないだろ?」
キョンは繋いだ手を持ち上げてさりげなく笑う。

差し出されたキョンの手に素直に自分の手を重ねられるのはきっとお祭りのせいなんだから。

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Author:R254
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