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5分しか持たない

二人で並んで歩くのも当たり前になった頃。
最近はどちらともなくつなぐ手を今日はちょっと我慢してみる。

「むう、今日はあんたの方が早いのね」
「たまにはな。もちろん後から来た方が喫茶店代おごりだろ?」
目の前でしてやったりと口元をにやりとさせるあいつに、あたしはいつもの決まり文句を投げつける。

「残念でした! お財布忘れてきちゃったもんね」
あたしは「えー、またかよ」と残念なんだか嬉しそうなんだかよくわからない表情のキョンに向かって、あっかんべーと共に軽く身を翻して颯爽と歩き出す。
後ろから「まったくおまえってやつは」とブツブツと言いながらついて来るキョンが横に並んだ頃、いつもはどちらからともなくつなぐ手をあたしはちょっと我慢してみる。
ちらりと右手にいるキョンを見ると何事もないようにその左手はポケットの中に収まってる。
対してあたしはポケットがないから右手は空っぽのまま。

「ねえキョン」
「なんだ? ハルヒ」
「……ううん、なんでもない」

こんなやり取りを三回ほど繰り返したときに、あたしはついに空っぽの右手をキョンに差し出した。

「はい」

キョンは不思議そうにあたしの右手を見つめて「どうした?」の一言だけ。
「手」
「手?」

「手、つなぐの!」
あたしがそう言った途端、キョンの口元が悪戯っぽく緩んで「はいはい」と言いながらあたしの空っぽの右手に自身の左手を重ねる。
「5分しか持たなかったな」
してやったりの表情でニヤニヤしているキョンの横でなんだかバツが悪いのは何でかしら。

照れ隠しも込めてキョンに反撃しようとつないだ手を一回離しそのまま腕にしがみつく。
思いっきりしかめっ面を作ってあたしが思ってたことをそのまま聞いてみた。
「待ってたでしょ?」
「悪いか」

絡めていた腕を解いて、再度手をつなぎ直す。そしてその手に力を込めて歩き出す。
さあ、今日はキョンと何をして遊ぼうかしら?


また手をつないでる……なんて(∩゚д゚)アーアーきこえなーい すんませんw

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