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年賀状と初詣

1月1日、元日。

妹のタックルと共に年の一番初めの朝を迎え、家族揃って新年のあいさつを済ませ、ありがたく両親からお年玉を頂戴し、おせちと雑煮を食べ、年賀状を仕分けして、その年賀状に一人突っ込みを入れてみたり返事を書いてみたりして一段落した午後のいい時間。

さあ、ちょっと昼寝でもして年賀状の返事でも投函しに行くか。と思った瞬間に正月くらいは黙ってて欲しい携帯電話が持ち主に着信を告げる音を鳴らす。
この正月に俺の携帯を鳴らす人物なんてどう考えても1人しかいないわけで、電話に出た瞬間に「今から5分後に駅前ね! 遅れたら奢りなんだから!」なんて平気で言ってくるあいつしかいないわけで。
心配しなくても、着信「涼宮ハルヒ」となっているその電話を取ると、相変わらず間髪おかずに
『あんた今どこ? ああ、家ね。なら今すぐ下りてきなさい。5秒よ、5秒! 団長命令だからね!』
と質問に自分で勝手に回答してさっさと通話が終了した。
あいつは間違え電話を掛けてると少しでも考えたことがあるんだろうか。と思いつつ、新年早々家まで押しかけてきたSOS団の団長に思わず苦笑してしまう。
俺は書き終えたばかりの年賀状の返事を手に取り、クローゼットから上着を引っ張り出し自室のドアを開ける。

「ちょっとっ! あたしが下まで来てるってのに3分も待たせるってどういうことかしら」
玄関のドアを開けた先には仁王立ちで待ち構えている電話の主。
「ハルヒ、おまえなあ、いきなり電話で呼び出してそりゃないだろう」
大体3分も待たせてない、と言おうとしたところに突き出された1枚の紙らしきもの。

「はい、これ。明けましておめでとう」

新年のあいさつと共にハルヒが手渡してきたのは1通の年賀状。
そういえば、さっき確認した年賀状の中にハルヒからのは無かったよな。
「今年はね、団長自ら団員みんなに新年のあいさつをしながら年賀状を手渡ししてるの。ありがたいと思いなさい。初詣のおみくじは団長のご利益でみんな大吉よ!」
と、何とも都合のいい事を言っているハルヒからの年賀状を見ると、勢い良く「2009年 丑年 SOS団は今年もはりきって行くわよ!」と熱い団長のメッセージが書いてある。
目の前にいる無駄に元気が溢れているハルヒとはがきを見比べてなんだか妙に納得してしまいつつ、折角年賀状を届けてくれたハルヒとそのまま別れるのもなんだかもったいないような感じがして、そういえばまだ初詣に行ってなかったなと今日1日の行動を振り返る。

「おまえ、この後なんか用事あるか?」
「え? うーん、特にないわね」
古泉くんは親戚の家にいるって言ってたし、みくるちゃんは家族旅行、有希はなんか良く理解できないこと言ってて、みんなに年賀状渡せなかったのよね。とコートのポケットからそれぞれの年賀状を出して、せっかくみんなで今年最初の活動に初詣でも行こうと思ったのに。と残念なんだかそうでないんだか良く分からない表情でその年賀状を俺に突きつける。

「んじゃ、折角だから2人で今年初の課外活動でもするか。ハルヒはもう初詣に行った?」
そう言った途端、みるみるうちに100ワットの笑顔になり、元気良く「まだ初詣に行ってない!」と言いながら駆け寄ってくるハルヒに思わず自分の口元が緩むのを見られるのが面白くなくて、くるりと背を向け歩き出す。

左腕にかかる重さを心地良いと感じながら、まあこんな正月も悪くはないと思う自分がいた。

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